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Posted by たまりば運営事務局 at

2007年11月13日

自社製品とブランド

今回は自社製品とブランドのお話をしたいと思います。

が、その前にちよっと寄り道・・。


先週の11日に東京モーターショーが閉幕されました。
残念ながら私はいけなかったのですが、今年のモーターショーは何かと話題性があったのではないかと思います。

その中でも、今回のモーターショーで初めてお披露目された日産のGTRは注目が集まっていたようで、連日GTRのブースは盛況だったそうです。

このブログで車の話をしたい訳ではないのですが、ちょっとだけ車の話をします。(GTRの話ではないです)

最近はスポーツカー人気の低迷と、確か4、5年位前(?)に改定された自動車規制とが重なり、大手自動車メーカーでもスポーツカーの生産・販売をほとんどしていません。
スポーツカーは高価ですし、若い人のスポーツカー離れもあるらしく、新しい基準へ対応した新車を販売しても採算が合わない事が多いそうです。

元々GTRは日産ファンならずとも憧れている人が多い車でしたが、自動車の排ガス規制強化の時に生産を終了してしまいました。
私の好きな「シルビア」や他の大手自動車メーカーのスポーツカーも同時期にほとんどが生産を終了してしまいました。


それ以来、現在に至るまで国内大手自動車メーカーのトヨタ、日産、ホンダ等を見てもほとんどスポーツカーの生産はしていません。
(日産のZなど多少は生産していますが。)


この様な状況が続いていたので、今回はお披露目されたGTRは待望の一台だったのではないかと思います。


このGTRは価格が約800万円位する高級車です。
確か12月位から販売されるのですが、なんとこの高級車の予約が1300台もあったそうです。

ざっと計算すると100億円以上でしょうか。すごい金額ですね。
ただ、優秀なスタッフが何年間も開発してきた事や、高性能な車両の生産にもかなりの費用がかかるでしょうから、一体利益はどの位になるのでしょうか・・。



さて、寄り道はここまでにして、ここからが本題です。


先日、ゴーン社長がテレビで「GTRを日産のブランド車として世界で売っていく」と言っていました。
(正確にはちょっと違うかもしれませんが許してください)

つまり、採算性のあまり高くないであろうGTR(スポーツカー)を開発したのは、直接的な利益の為というよりも「ブランド」として売っていく為という事でしょうか。


自社製品を持つ事の意味は二つあるそうです。


一つ目は利益の為

大手企業の下請け・孫受けでは利益は限られています。つまり働いた分しか利益にならないという事です。
これに比べ、自社製品の場合はもしヒットすれば大きな利益が期待できます。


二つ目はPRの為

商品その物は収益性が無い場合でも、その商品が話題を呼ぶ事により、別の形で収益を上げる為です。

ちょっと前にiPodのケースをチタンで作成した会社がありました。
なんと販売価格は約10万円と本体の何倍もする高価すぎるケースです。

売れ行きはどうかと言うと、当然売れなかったそうです。
当たり前ですよね。
多分、製作者も売れると思って作っていないでしょうし。


ところが、この製品を新聞に掲載したところ、インターネット上であっという間に話題を呼び、それを見た海外の会社から商談が数件あったそうです。
チタンケースの制作費と数万円程度のプレスリリース費(知り合い価格らしいです)のみで商談を呼び込んでしまうという、とても効率的な宣伝活動ではないでしょうか。


もちろんPRだけが目的ではないと思いますが、ナイキなどのスポーツメーカーが選手にスポーツ製品を提供するのも、トヨタやホンダがF1に参戦しているのも同じ理由でしょう。


そして、新型GTRも日産ブランドの確立(日産を宣伝し、日産のファンを作る事)という使命を持った車なのでしょう。


これから創業を目指すのであれば、早い段階で自社製品・サービスというものを構築する事が必要だという事でしょうか。
もちろんきちんとした技術等の基盤があっての話ですが・・・。


いずれは皆でGTRが楽に買える位の身分になりたいですね。

  


  • Posted by 原田 at 03:28Comments(0)経営関連