2007年12月24日
グッドウィルの業務停止
厚労省がグッドウィルに業務停止命令の方針を決めたそうです。
全国の拠点で2~4ヶ月の停止だそうで、大打撃を受ける事は間違いないでしょうね。
グッドウィルやフルキャストは日雇い派遣の大手ですが、かなりシビアな事もやっていた様で、若者失業率の高い沖縄から、高給を払うと受け取れる内容の宣伝をし東京につれてきて、実際はそれよりも遥かに安い給料しか払わないなど、道徳的に良くない事等もあったようです。
私はIT系の派遣で働いていますので、日雇いとは事情が違いますが問題は色々とあります。
IT業界の派遣も二重派遣は日常茶飯事。小さい派遣会社などはほとんどが二重派遣ではないでしょうか。
派遣の孫受け、ひ孫受けなどはよくある話かと・・・。
また、契約は業務委託契約を結んでいても、実質は派遣として作業するという事もしょっちゅうです。
ちなみに、派遣と業務委託との違いは、簡単に言うと派遣の場合は派遣先の社員の人が指揮命令が出来ますが、業務委託の場合は出来ません。
何でこんな事がおきるかと言うと、これはちょっと説明が難しいですが
派遣会社としては、個人(この場合実際に働く人)と契約を結ぶ場合は、業務委託契約を結んだ方がコスト的に有利な場合が多いです。
派遣社員として雇った場合は、保険や年金、有給休暇などの福利厚生が必要になりますが、業務委託として契約した場合はそれらの費用がかからない為です。
クライアントに指揮命令権が必要な場合は派遣契約をしなければいけませんが、派遣契約の場合は業務委託よりも単価が高い(福利厚生等でコスト高になる)場合があるので、実際には業務委託契約で派遣されるというケースがあります。(クライアントも派遣会社も派遣社員もここを曖昧にしている場合が多いと思います)
私もこのケースがよくありました。
中小企業にとっては頭の痛い問題だと思います。
最近は大手の派遣会社はこの傾向を見直そうとしているようです。
やはり監督官庁の影響もあるのでしょう。
IT業界は万年の人手不足で、市場はかなりの売り手市場です。高付加価値の人は市場価値がここ1、2年で20%も上がっているとか。
ITという若干特殊技能が必要な事もあり、大手派遣会社は教育にも力を入れています。
福利厚生も色々と用意されていて、働きやすい会社も多いと思います。
この様な背景もあり、IT系の派遣で働いている人は比較的会社にも強く言える立場にある人が多く、大抵の派遣会社側も対応をきちんとしてくれます。
逆に立場の比較的弱い日雇い派遣の方々は会社にあまり強く言えない方も多いと思います。
今回のグッドウィルの業務停止の方針決定で日雇い派遣の方々の立場が少しでもよくなれば良いと思います。
私の事業で派遣は想定していないですが、今回の件は人事ではなく、いつか自分の会社が大きくなったとしても、人の弱みに付け込むような事業にならない様に心がけたい物です。
Posted by 原田 at 11:28│Comments(0)
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